マンション住まいの通信問題—ネット回線と無線ルーターの難しさ
集合住宅のネット環境における課題と無線ルーターの影響
近年、IoT機器の普及やデバイスのインテリジェント化が進むにつれ、インターネット接続の需要が増加し、より高速な通信環境が求められています。しかし、マンションなどの集合住宅ではネット回線の選択肢が限られているのが実情です。
私の住むマンションでは、1階の集線機まで光回線が敷設されているものの、その先は電話回線を利用して各戸へ分配される仕様になっています。このため、通信速度に制約が生じており、快適なインターネット環境の確保が課題となっています。
VDSLからG-fastへの変更検討と限界
改善策の一つとして、現在のVDSLからG-fastへの変更を検討しました。しかし、KDDIの窓口で確認したところ、マンションの場合、集線装置から各部屋への配線はメタル線のため、G-fastに切り替えても通信速度の劇的な向上は期待できないとのことでした。
さらに、G-fastの導入には月額料金が約1,200円の追加負担が発生するため、コスト面も慎重に考慮する必要があります。
また、ベストエフォート型の通信方式の影響で、マンション内で動画視聴や大容量データ通信が多く行われると、極端に速度が低下することも問題として挙げられます。集合住宅では個々の通信環境が周囲の影響を受けやすく、安定した速度を維持するのが難しいという現状があります。
さらに、3階までであれば戸建て扱いとしてNTT光回線を直接引き込むことが可能とのことですが、私の住む4階の住戸ではそれもできないため、選択肢がさらに限られてしまいます。
無線ルーターの問題と設定の見直し
加えて、無線ルーターの運用に関する課題も発生しました。
最近、通信の切断が頻繁に起こるようになったため、対策としてルーターのファームウェアを更新しました。しかし、更新後はほとんど接続ができない状態となり、問題がさらに深刻に。
KDDIに問い合わせたところ、現在使用しているTP-Link製ルーターが、KDDIルーターとの相性問題を起こしやすいとの説明を受けました。特に、TP-Link側にもルーター機能が搭載されているため、KDDIのルーターとの通信が干渉し、接続不良の原因となることがあるそうです。
実際に確認したところ、無線LANに接続されている機器のIPアドレスが192.168.68で始まっていることが判明。通常、KDDIのルーターは192.168.0で始まるアドレスを割り振るため、TP-Link側のルーターが独自にアドレスを管理していたことが原因と判断されました。
これを解決するため、
✅ KDDIのルーターを直接LANポートに接続し、IPアドレスの割り振りをオフに設定
✅ DECOルーターをブリッジモードへ変更
といった対策を行った結果、通信の安定性が向上しました。しかし、ファームウェアの更新時に設定が初期化されたのか、単純にKDDIルーターとの相性が悪化したのかは不明であり、今後も設定管理には慎重な対応が必要だと感じています。
ルーター更新の検討と過去の導入事例
すでにWiFi 7対応のルーターが登場していることもあり、今後のルーター更新についても検討すべき時期かもしれません。業務で20年以上使用し、オホーツク海(通信距離3Km)や有珠山ロープウェイ(通信距離800m噴火前)、もみじ谷大吊り橋(通信距離100m・・カメラとの直接通信)といった過酷な環境でも活躍したAirStationへの回帰も視野に入れています。
また、インターネット接続のトラブル時には、必要な情報をオンラインで確認できないため、対応に時間を要しました。この経験から、
✅ PCのローカル環境に設定情報やマニュアルを保存しておく
✅ 定期的にルーターの動作を確認し、ファームウェア更新時の影響を考慮する
といった事前準備の重要性を改めて実感しました。
集合住宅ではネット回線の選択肢が狭く、さらにルーターの設定管理も慎重に行う必要があるため、個人レベルでの調整が難しいケースが多いのが現状です。今後も快適な通信環境を維持するため、試行錯誤を続けながら適切な対策を講じていきたいと思います。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
自宅の回線:マンション タイプG:auひかり マンション
検討 V契約 下り100Mbps/上り100Mbps
→ G契約 下り664Mbps/上り166Mbps
今回、問題となったWiFiルーター:TP-Link Deco M5(2台セット 製造中止)
ちなみに救援ルーターとして使用したのは、
TP-Link Archer C7(さらに古い)
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